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龍舞(舞龍)は、中国で最も広く分布し、深い影響を与えてきた民間舞踊の一つであり、民間では「耍龍(シュアロン)」、「耍龍灯(シュアロンデン)」、「舞龍灯(ウーロンデン)」とも呼ばれる。この舞踊には多様な表現形式があり、異なる民族や地域によって、そのスタイルは大きく異なる。
龍舞は、龍の造形によってさまざまな種類に分類される。布龍、紗龍、紙龍、草龍、銭龍、竹龍、棕龍、板凳龍、百葉龍、荷花龍、火龍、雞毛龍、肉龍など、多種多様な形態が存在する。それぞれの龍の形状に応じて、舞踊のフォルムや技法も異なる。中国の伝統的な龍舞の演目は、「請龍(龍を迎える)」、「出龍(龍の登場)」、「舞龍(龍の舞)」、「送龍(龍を送り出す)」の流れで構成されている。龍舞には、開拓と進取の精神や「天人合一(自然と人間の調和)」といった文化的理念が込められており、中華民族の精神と文化遺産の重要な一部を成している。
上海市松江区葉榭鎮では、「草龍求雨(草龍による雨乞い)」という古くからの風習がある。伝説によると、唐代にこの地で大干ばつが発生した際、八仙の一人である韓湘子が地元・葉榭鎮埝泾村の出身であったため、故郷の危機を救うべく東海青龍を召喚し、恵みの雨をもたらしたという。それ以来、村人たちは毎年、金色の稲わらで牛の頭、虎の口、鹿の角、蛇の胴、鷲の爪、鳳凰の尾を持つ全長4丈4節の草龍を作り、豊作と風調雨順(天候の安定)を祈願するようになった。この風習の伝承の過程で、草龍舞、滾灯舞、水族舞などの民俗舞踊が発展した。草龍舞は、地域の祭祀行事の一環として行われ、毎年旧暦5月13日と9月13日の関帝廟会の際に開催される。儀式は、「祷告(祈り)」、「行雲(龍の巡行)」、「求雨(雨乞い)」、「取水(水を汲む)」、「降雨(雨を降らせる)」、「滾龍(龍の舞)」、「返宮(龍を宮へ戻す)」の7つの段階から成る。儀式では、韓湘子を象徴する「神簫(しんしょう)」や「青龍王(せいりゅうおう)」の位牌を祀り、稲、麦、豆、浜瓜、鯉などを供えて感謝の気持ちを表す。舞龍の演者たちは、手(振る・揺らす・回す)、目(見る・視線を送る・見回す)、体(回転・仰ぐ・ひねる)、歩(踏む・しゃがむ・すり足)という四法を駆使し、チーム全体が呼吸を合わせ、「簫龍合一(笛の音と龍が一体となる)」の境地を表現する。クライマックスである「降雨(雨を降らせる)」の場面では、8人の村の女性が「豊作舞」のステップを踏みながら、手に持った盆や桶の水を観客に向かって撒く「泼龍水(龍に水をかける)」が行われる。観客は、龍の水を浴びると縁起が良いとされているため、皆こぞって水を浴びようとし、舞台は最高潮に達する。
素朴で伝統的な草龍舞は、地域色が豊かで独特な文化的価値を持っている。1950年まで、葉榭鎮では干ばつを解消するために草龍舞の儀式が実施されていた。しかし、その後、廟会の衰退とともにこの伝統行事は長らく中断された。近年、草龍舞の復活が試みられているものの、多くの技術が失われつつあり、早急な保護と継承が求められている。